世の中ぼーっと生きてたい

ぼーっと生きてる坊さんの話。

好きなものはなんですか?

じぶんの好きなものについて熱く語れるひとに憧れます。

 

学生時代にバイトをしていた会社で、ライティングについてのセミナーというかイベントがありました。そこでの課題の一つが、「じぶんの好きなもの」についての記事の作成。

そのイベントに参加したわけでもなく、裏方として直接かかわっていたわけでもないので、外から眺めていただけですが、じぶんだったらなにについて書くかなぁなんて考えてみたけれど、そのときは思いつきませんでした。

 

もちろん好きなものはある。けれど、それをひとにどう伝えようかと考え始めると、そのものについて実はよく知らなかったり、どういうところが好きなのかと問われるとうまく説明できなくて、「あれ、実はそんなに好きでもないのか?」と不安になってしまったり。

 

そんな中、イベントに携わっていた社員さんの言葉がいまでも印象に残っています。

「きっと多くの人は、そのものが好きなんじゃなくて、そのものが好きなじぶんが好きなんじゃないかな。そういう人の文章は好きの気持ちがあんまり伝わってこない」

 

なんだかぐさっと胸にささったというか、そういわれるとじぶんもそうかもしれない、と思いました。

 

当時、なにかを「好きだ」というとき、それを他人に言ったときにどう思われるか、笑われたり馬鹿にされたりしないか、と心の隅っこで考えていたような気がします。

特に学生時代は、好きなもの=センスの表れみたいな雰囲気を感じて、じぶんの「好き」に忠実になれず、誰かがいいと言ったものを好きになってみたり。あるいは、サークル内でのじぶんのアイデンティティー確立のために、ほかに好きと言ってる人がいないものを好きといってキャラづくりしてみたり。

常に「〇〇を好きと言ってるじぶん」ばかり考えていたように思います。

 

先の社員さんの発言の真意とは違っているかもしれないけれど、その時じぶんには好きと胸をはって言えるものが無いと気づきました。

 

でも周りをみると、じぶんの好きなものについていきいきと語れる人たちがいっぱいいて、そういう人たちの話って本当におもしろくて、自然と興味をそそられる。

 

どうしたらそうなれるんだろう。じぶんが本当に好きなものってなんだろう。

みなさんの好きなものはなんですか?